長屋の切り離し解体の施工方法は?

こんにちはひふみんです。

今日は長屋などの解体工事の際に、解体する建物と残す建物を切り離す工事の施工方法についてお話していきます。

(1)長屋ってなに?

このような長屋は築60年を越えるような古民家に多く、今現在では少なくなってきている建物の一つです。

平地の少ない日本特有の建物で、平屋、厨子二階(中二階)、総二階(本二階)などがあります。

このような長屋は建物を構成する構造材(木造軸組)梁、桁、が隣と共有しているのであらかじめ切り離しておく必要があります。

そのまま重機で引っ張ってしまうとお隣も崩してしまいかねないので手作業で慎重な作業が求められます。

その手順について見ていきます。

(2)切り離し解体の手順

まずは養生をして粉塵の飛散をおさえます。

その上で隣との境にある土壁、長押、床板等の木材を切り離していきます。

電気の線が切り離し先から来ているような場合は確認をしてから切ります。

 

(3)切り離し解体の注意点 1

次に屋根を切り離していきますが、この写真のように梁、桁が繋がっていても屋根は繋がっていない場合はいつも通り瓦をめくった後に土、野地板を撤去します。

屋根が繋がっている場合(ほとんどの長屋は屋根も共有している)は雨の侵入を防ぐ意味で瓦1枚から2枚分残しておきます。

ギリギリで切ってしまうと雨が降った場合雨漏りする危険性が高いので余分に残します。

その際、残す建物と壊す建物との間に、ある程度隙間が欲しいので1メートルくらいはチェーンソーで切り落としておきます。(接触させない為)

 

(4)切り離し解体の注意点 2

次に梁、桁を切り離していきますが、平屋建ての長屋にしても二階建ての長屋にしても一気に全ての梁、桁を切るのではなくて重要な部分は残しておいたほうが安全だと私は考えています。

長屋のような古い建物は土台部分が腐朽していることも多いので全部切ってしまうと不安定になりすぎるからです。

もちろん重機を入れてからもより慎重な作業が必要にはなりますが。(隣を壊しかねないので)

ですので軒桁は工事終盤まで切らないでおくか、切っても数センチは残しておきます。

(5)切り離し解体後の施工

建物の解体工事が終盤になってきたら、残りの梁、桁を切り離します。

その上で隣との境に監視員を置き慎重に撤去します。

無事建物の切り離しが完了しましたが、そのままでは終了できません。

残す建物の壁はかつて隣と共有していた土壁なのでそのままでは雨が侵入してしまうからです。

ブルーシート等で仮の雨養生をします。

その後、数日中に板金屋さんに施工して頂き無事完了です。

(6)まとめ

このような切り離しをする解体工事は長屋だけではなく、部分解体でもよく行われます。

正しい手順で施工しないと非常に危険な工事です。

手作業も多く難易度も高いので、工事代金も比較的高くなってしまいます。

具体的に言えば通常の工事の2割〜3割近く高くなることも。

私たち一二三八(株)では経験豊富な作業員が常駐しておりますので安心してご依頼いただけます。

お見積もり無料ですのでお気軽にご連絡ください。

お待ち致しております。

最後までご覧いただきありがとうございました。

ひふみん。

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